エビデンスを取得する時に役に立つAwesome Screenshotの使い方

はじめに

ソフトウェアテストにおけるテスター(実行者)としてバグを起票したり、問い合わせを行ったりする際、エビデンスを取得することは最も大事な作業の一つです。一番手っ取り早いのはWindowsに標準搭載されているSnipping Tool(スニッピングツール、ホットキー:Windowsキー+Shift+S)を活用し、画面に表示されている部分、もしくは全体画面をスクリーンショットとして切り取った上で、Microsoft Paint(マイクロソフトペイント)かMicrosoft Paint 3D(マイクロソフトペイント3D)で編集するという方法があります。編集時に該当箇所にマークや文字を入れることでわかりやすいエビデンスができます。

しかし、一部のウェブサイト、特にECサイトの画面は縦に長い仕様のものが少なくないため、Snipping Toolでは画面全体のスクリーンショットを一発で撮りづらいという問題があります。そんな時におすすめするのがAwesome Screenshot(オーサムスクリーンショット)です。

Awesome Screenshotとは

Awesome ScreenshotはGoogle Chrome(グーグルクローム』にサポートされている拡張機能です。10年間以上にわたり安定したサービスを提供している実績とグローバルで300万人以上のユーザー数を抱えており、キャプチャーソフトとして一番信頼できるツールのひとつと言っても過言ではありません。

インストール方法

まずGoogleでAwesome screenshotと入力し、キーワード検索をかけるとChrome ウェブストア経由Chromeの拡張機能として簡単に追加できます。もし見つからない場合は以下のURLから直接追加してみてください。

URL:https://chrome.google.com/webstore/detail/awesome-screenshot-and-sc/nlipoenfbbikpbjkfpfillcgkoblgpmj

Awesome Screenshotの使い方

1.キャプチャー

Awesome ScreenshotをGoogle Chromeに追加すると、以下のように画面の右上に表示されます。

次にアイコンをクリックすると、『キャプチャー』タブで以下の3つの選択が表示されます。

Visible Part (表示されている部分):現時点に見えている内容を全部キャプチャーします。

Full Page(全体ページ):画面の最初から最後までスクールしながらキャプチャーします。

Selected Area(選択したエリア):Snipping Toolと同じく好きな部分をキャプチャーします。

自分の経験上、特に「全体ページ」の機能に関しては他の拡張機能ツールと比較しても、Awesome screenshotは一番スムーズかつきれいにキャプチャーすることができるツールというイメージがあります。

また、「選択したエリア」を選んでキャプチャーした後、「コピー」を押下するとそのスクリーンショットはクリップボードにコピーされ、すぐに貼り付けが可能です。「キャプチャー」を押下すると編集画面に遷移します。

2.編集方法

Awsome Screenshotの編集画面にはいろいろなツールが用意されており、その中でよく使われているのには以下のようなものがあります。

■ペン、ハイライター、レクタングル、矢印:相手がすぐに理解できるように該当箇所を強調し、わかりやすく伝えることができます。

■テキスト:長文のバグレポート(バグレポ)を作成する代わりに、該当箇所を文章で補足することでエビデンスをさらにわかりやすくすることが可能です。

■ぼかし:該当箇所にある機密情報をぼかす(隠す)ことで、セキュリティーを担保できます。

3.完成

編集・加工が終わった後、「Done」を押下すると、完成画面に遷移します。

この画面から編集・加工したスクリーンショットをダウンロードしたり、クリップボードにコピーしたりすることが可能になります。

クラウドを使ったプロジェクトであれば、すぐにクラウド上に保存し、チームで共有することもできます。

4.その他

Awesome Screenshotはログインすれば、該当の画面を録画でき、エビデンスをよりわかりやすく仕上げることも可能です。

5.注意点

なお、会社によっては自社のセキュリティーポリシーにより、例えば以下のような行為を禁止しているケースがありますので、ご自身で使用する際には事前にご注意ください。

■録画機能を利用するために個人のアカウントでログインすること。

■クラウドにデータをアップロードすること。

■ SNSでデータをシェアすること。

■業務のために個人の口座で有料アカウントプレミアムを購入すること。

いずれにせよ、ソフトウェアテスト業務においてAwesome Screenshotをうまく使いこなせれば、わかりやすいエビデンスを作成することができますので、ご興味のある方は是非試してみてください。